by Robbert van der Steeg
『タイムパラドックスを回避する方法』という記事から。
事後選択モデル(post-selected model)というこのモデルは、後に未来でパラドックスとなりそうな出来事が起こる可能性はあらかじめ除外されるというもので、たとえばタイムトラベラーが自らの誕生を阻止できるなどという不穏な概念は排除される。
というわけで「タイムトラベルによるパラドックスは起きない説」です。
後にタイムトラベラーが祖父を殺害するのに用いられることになる弾丸が製造される際、異常な高確率で欠陥のある弾丸が作られる、といったようなことが起こる。そうでなければ銃が不発に終わるか、あるいは「ちょっとした量子的ゆらぎによって、弾丸が直前でそれる」ことになるはず
これまで主流だったのは平行世界、いわゆるパラレルワールド説で、上の例で言うと「祖父が死んだ世界」と「祖父が死なない(子孫を残す)世界」が作られるため祖父を殺害しても子孫である自分は生き残れたのですが、事後選択モデルだとパラドックスの要因となる祖父の殺害自体ができなくなります。
ただ、すべての事象には原因があるので、たとえば「異常な高確率で欠陥のある弾丸」が生まれるためには製造工程でなにかが起きなければいけないことになります。パラドックスを防ぐためにどこまで遡れるのかというのはよくわかりませんね。
身近なマンガで言うと「ドラえもん」がタイムトラベルを扱っていますがドラえもんは事後選択モデルに近いようです。セワシくん曰く、
たとえば、きみが大阪へ行くとする。いろんな乗りものや道すじがある。だけど、どれを選んでも、方角さえ正しければ大阪へ着けるんだ。
ということで。これ1969年の作品なんですね。Fすげえ。
ドラゴンボールはトランクスとセルがタイムトラベルしていますが、どうも単一世界に近いようですね。