ちょっと気になったコトを。
Chikirinの日記『図解)若者と高齢者の対立』という記事から。
高齢者に言わせれば、若い頃は貧乏で当たり前。若いくせに仕事が大変だとか言うな。仕事が少々きつくても若けりゃなんとかなるだろうよ、と。
なぜ彼らがそういう意見をもつかというと、彼らが比べているのは“今の自分”と“過去の若かった自分”だから。彼らは“今の自分”と“今の若者”を比べているわけではない。
分かりやすくてよいのですが(実際若者と高齢者が「対立」しているのかを含めて)、記事の最後にこんなたとえ話が展開されていて、気になりました。
「全財産投げ出しても20歳に戻りたい」高齢者はそれなりに存在する。でも「100億円もらえたらいきなり65歳になってもいい!」という20代の人なんていないでしょ。何が貴重なのか、という意見は一致してると思う。
はいこれ。
単純に「若さはナニモノにも代えがたい」ことを例えているんですが、ちょっと並立させられる条件になっていないと思うんですね。
このたとえでは、45歳の増減と動く金額を使っていますが、「全財産」という抽象的な(人それぞれな)金額と「100億円」という具体的な金額では比較材料にならないですよね。
相対的な条件と絶対的な条件と言ったほうが早いか。
全財産が100億円あるならいいですが、 昨年の調査によると60代の貯蓄額は約2500万円だそうで、とすると65歳→20歳は2500万円でできるのに65歳→20歳は100億円でもできないことになる。
それなら僕は100億円もらって65歳になったあとで2500万円払って20歳に戻りますよと。
他人を理解・納得させる時に使うロジックは抜け道のないものを目指しましょう、というお話でした。